#02 心を整える場

景色が美しいマンションを
左右対称、
仕切りがない大空間に
高台にあり、緑が一望できる
大きな窓のある
都心のヴィンテージマンション。
3LDKだった間取りを、
1LDK+畳コーナーにリノベーションした。


都内中心部でありながら豊かな
敷地にコの字型に配置された
この集合住宅は、北側に中庭と
エントランス、南側には隣地の
低層の集合住宅をはじめ、神社
や公共施設など、豊かな景観を臨むことができます。
今回の計画の専有区画は中層階
で南北に窓を有し、敷地南側に
ある木々の頂部とちょうど良く
同じ高さにあり、緑の借景を
リビングに取り込むことができ
る物件でした。
都心にひっそりと佇むこの場所
に住まうことを選んだお客様に
とって、この住まいは日々の
仕事の疲れを癒し、英気を養い、
また、新たなチャレンジのため
に、心を整える場でもあるのです。
都内中心部でありながら豊かな敷
地にコの字型に配置されたこの集
合住宅は、北側に中庭とエントラ
ンス、南側には隣地の低層の集合
住宅をはじめ、神社や公共施設な
ど、豊かな景観を臨むことができ
ます。
今回の計画の専有区画は中層階で
南北に窓を有し、敷地南側にある
木々の頂部とちょうど良く同じ高
さにあり、緑の借景をリビングに取り
込むことができる物件でした。
都心にひっそりと佇むこの場所に
住まうことを選んだお客様にとっ
て、この住まいは日々の仕事の疲
れを癒し、英気を養い、また、新た
なチャレンジのために、心を整え
る場でもあるのです。
ZOGAN Plan

象嵌(ぞうがん)細工のように
複雑に入り組んだ平面構成
平面プランは、あらかじめ与えられたマンション専有部分の四角い箱に、住まい手の利用目的と機能性を詰め込んで
一つの形を導き出していきますが、人が使うにあたり快適な寸法や、収納するものによる適切な幅や奥行きは様々で、
とても複雑です。
その一つ一つ少しずつ調整を加えながら象嵌細工のようにはめ込み、さらにはその表に見えてくる面をフラットに整え
ていくことによって、機能的でかつ美しい空間になると考えます。
またそれは立体になっても同じで、収納するものの高さや、使う人にとってどの高さが適正なのかを理解することで、
より快適で、使いやすい住まいを作り出すことができるのだと考えています。
玄関を入ると真っ先に見えるのが陽の光に照らされたリビングの明るい雰囲気と、その先に見える緑豊かな木々の
借景です。その景色を廊下の壁が切り取っていくことになりますが、その額縁となる壁の表面はできるだけ凸凹を作ら
ないよう塗装仕上げとし、建具の枠も収納の扉もフラットな納まりで整えています。
象嵌細工とは、一つの素材に異質の素材を嵌め込み、美しい文様を表現する表現技法。外はフラットで凹凸がないのに、
中は精緻に入り組んでいるのが特徴です。
平面プランは、あらかじめ与えられたマン
ション専有部分の四角い箱に、住まい手の
利用目的と機能性を詰め込んで一つの形を
導き出していきますが、人が使うにあたり快
適な寸法や、収納するものによる適切な幅
や奥行きは様々で、とても複雑です。
その一つ一つ少しずつ調整を加えながら象
嵌細工のようにはめ込み、さらにはその表に
見えてくる面をフラットに整えていくことに
よって、機能的でかつ美しい空間になると考
えます。
またそれは立体になっても同じで、収納する
ものの高さや、使う人にとってどの高さが適
正なのかを理解することで、より快適で、使
いやすい住まいを作り出すことができるのだ
と考えています。
玄関を入ると真っ先に見えるのが陽の光に
照らされたリビングの明るい雰囲気と、その
先に見える緑豊かな木々の借景です。その
景色を廊下の壁が切り取っていくことになり
ますが、その額縁となる壁の表面はできるだ
け凸凹を作らないよう塗装仕上げとし、建
具の枠も収納の扉もフラットな納まりで整え
ています。
象嵌細工とは、一つの素材に異質の素材を
嵌め込み、美しい文様を表現する表現技
法。外はフラットで凹凸がないのに、中は精
緻に入り組んでいるのが特徴です。
Symmetrical
Wall Shelf

シンメトリーがもたらす安定感
廊下からリビング・ダイニングを臨むと借景の緑の窓の両脇にシンメトリーに配置された木目の造り付けの収納家具
が目に飛び込んできます。その家具の上層部分はオープンなブックシェルフで軽快さを保ち、中層部分から下は、リビ
ング側はテレビボードを兼ね、ダイニング側は書斎デスクを兼ねています。
これらの収納家具のカウンター高さは空間に統一感をもたらせるために、床から730mmとしています。そのためテレ
ビの設置位置が通常に比べて高くなりますが、むしろダイニングやキッチンからも見やすくなります。
表面の樹種は外界の木々の緑によく馴染むウォールナットを選定しています。このウォールナットの木目は建具やその
他の棚にも採用し、インテリア全体に統一感を与えています。
またこのマンションの窓のサッシは一般的なそれより背が高く、窓上部にスペースがないため、エアコンはビルトイン
の機器を選定し、この造り付け収納家具の上部に設置して、ウォールナットの木製のルーバーで全体に馴染ませるよう
に表面をフラットに納めています。
ダイニングテーブルも今回の改装に合わせた特注品ですが、天板も同じウォールナットの木目とし、その大きさは空間
が許す限り大きく取ることで、仕事の作業台としても利用することができ、また時には親戚家族が一斉に集まるなど、
来客の人数が多い場合でも対応できるキャパシティーを有しています。
面材は自然素材である木材の木目を統一して、グラフィカルにあしらっています。
廊下からリビング・ダイニングを臨むと借景
の緑の窓の両脇にシンメトリーに配置された
木目の造り付けの収納家具が目に飛び込ん
できます。その家具の上層部分はオープンな
ブックシェルフで軽快さを保ち、中層部分か
ら下は、リビング側はテレビボードを兼ね、ダ
イニング側は書斎デスクを兼ねています。
表面の樹種は外界の木々の緑によく馴染む
ウォールナットを選定しています。このウォー
ルナットの木目は建具やその他の棚にも採用
し、空間全体に統一感を与えています。
またこのマンションの窓のサッシは一般的な
それより背が高く、窓上部にスペースがない
ため、エアコンはビルトインの機器を選定
し、この造り付け収納家具の上部に設置し
て、ウォールナットの木製のルーバーで全体
に馴染ませるように表面をフラットに納めて
います。
ダイニングテーブルも今回の改装に合わせた
特注品ですが、天板も同じウォールナットの
木目とし、その大きさは空間が許す限り大き
く取ることで、仕事の作業台としても利用す
ることができ、また時には親戚家族が一斉に
集まるなど、来客の人数が多い場合でも対応
できるキャパシティーを有しています。
面材は自然素材である木材の木目を統一し
て、グラフィカルにあしらっています。



TATAMI Corner

心を整える小さな空間
リビングの傍らに畳のスペースがあることは日本人にとって、とてもリラックスした時を過ごすことができるのかもしれ
ません。
半帖の畳が4枚分と決して広くはない和室ですが、150mm床の高さを高くして、空間の体積を変えることで、リビング
とは異なる特別な空気感を醸しています。
畳の周囲にはやはりウォールナットの縁甲板状のフローリングを敷き込んでリビングとの連動性を持たせています。
このフローリングには手斧掛けを施しており、その表面の凹凸に窓から入る自然光が当たり、波状の陰影を映し出し、
空間に躍動感を与えています。
この和室とリビングの間には上部からロールスクリーンを下ろして視界を遮ることができ、物思いにふける時や、ごろっと
昼寝をしたい時、また和室の奥に押入れやクローゼット、天井には小さいながらエアコンも完備しているので、簡易的
な客間としての利用も可能になっています。
この床が一段上がった和室から眺める窓の先の景色も一服の安らぎをもたらす演出となっています。


Multi Powder Space
Multi PowderSpace

水廻り空間に執務機能をプラス
家族がいる場合、リビングと寝室の他に、もう1部屋パーソナルな空間があると便利です。
そこで、洗面脱衣室を広く取り、ワークスペースとして使えるようにしています。
洗面台の延長線上にデスク機能を持たせており、リビングに来客があったり、誰かがリビングで映画を観ているときに、ここで、仕事や読書、勉強などもできます。資料や本などを保管する棚も設置。背面はリネン収納で、扉を開けると棚や引き出しがあります。
快適性にも配慮がされており、床暖房のみならず小型のエアコンがあり、居住性も十分です。
背面はシンプルな壁にも見えますが、ここもたっぷりとした収納棚。ここは物干しスペースにもなる空間です。
洗濯機はインテリアに溶け込ませるためにビルドインタイプを採用。その上はアイロン台が置けます。


And More...

Closet
寝室の奥にはウォークインクローゼットは、ブティックの試着室のような空間が特徴的。3.3畳と広く、コーディネートの吟味も着替えもゆったりとできます。
ワードローブは今後も増えていくことを想定し、天井までの棚一面をオープンにして、ひと目で服を探すことが可能です。


Kitchen
キッチンも直線の収納に、動線を配慮しながら、冷蔵庫、レンジ、炊飯器、食洗器などの家電を平面になるようにおさめました。これにより、家電などが外からは見えにくく、スタイリッシュな空間に。
キッチンのワークトップは、シーザーストーン素材を採用。マットな素材は都会的な印象を空間全体に与えてくれます。
左壁の奥に設置しているのは、食器や食品を入れる収納です。ここは、奥行きが深いために、モノが取り出しやすいように、引き出し式を採用しています。


Flat Shelf
左上は、寝室の扉の引き込み部分に生まれた窪んだスペースも有効活用し、フラットさを出すため奥行きの浅い飾り棚を設置しています。
右下はトイレのパイプスペースと扉の引き込みの間に設けたトイレットペーパーの収納スペースです。


扉の厚みが、棚になっていることがわかる。

パイプスペースと扉の引き込みの間 に、トイレットペーパーの収納スペー スを設けた。空間を極限まで有効活 用している。